皆様こんにちは。大阪府堺市を拠点に、一般住宅から大型ビルまで幅広く左官を手掛ける城工業です。
現代の日本では、リフォームやイノベーションにより、中古住宅を生まれ変わらせる動きが進んでいます。また、自然志向の高まりに合わせて、左官職人の手仕事も再注目されています。
この記事では、左官職人の仕事内容や将来性・語源などについて解説します。
■左官とは?日本建築を支える技術職
左官とは、建物の床や壁などに土・コンクリート・モルタル・セメントなどの素材を塗ったり、砂壁や漆喰などの最終仕上げを施す職人です。左官の特徴は、コテを使って手作業で施工する点であり、技術職のひとつといわれます。
左官の仕事には、建物の耐久性を高める・美しい壁を仕上げると言った大きな役割があります。天然素材を使うことから、快適な居住空間を求める人から注目されているのです。
手作業ならではのデザインや品質を求める需要は高まっており、左官職人の需要も伸びています。
■左官にはどんな仕事がある?
左官の仕事を詳しく見ると、さまざまな業務を担当していることが分かります。その中で、主な業務を3つ解説します。
・床・壁の下地塗り
左官の代表的な仕事であり、床や壁に平面の下地を塗っていく作業です。目に見えない箇所ですが、下地の仕上がり具合によって、建物全体の仕上がりや強度が変わってきます。このため、奥が深い作業であり熟練の技術が求められます。
・タイル張り
左官の仕事のひとつがタイル張りと聞くと、意外に思う方もいるかも知れません。明治時代に、日本で最初にタイル貼りの工事を手掛けたのは、左官なのだそうです。左官ごとに専門分野を持っていますが、タイル貼りも手がけています。
・工事管理
左官職人として経験やスキルなどのキャリアを積むと、工事管理として複数の職人のまとめ役を務めることもあります。左官業界では「番頭さん」と呼ばれており、お客様との打ち合わせや資材の手配なども請け負う立場です。
■左官屋・左官職人が活躍する場所はどんな場所?
現在、左官職人が活躍する現場は、大きく分けて2つあります。1つは野丁場(のちょうば)と呼ばれる、大規模な工事現場での仕事です。もう1つは、一般住宅やアパート(町場)における左官工事(デザイン左官)です。それぞれの仕事内容を見てみましょう。
・ビルやマンション(野丁場)
野丁場は、大きなビルやマンションの工事が中心です。仕事は分業化されており、各専門業者が自分の担当する作業を行います。
野丁場における左官職人の主な仕事は下地作りです。最終的に見えなくなる部分なので地味に思えるかもしれませんが、下地の精度によって塗装のクオリティが変わるため、非常に重要な役割を果たしています。
もし凹凸やコテの跡が残れば見た目が悪くなりますし、バリアフリーを損なうこともあるでしょう。場合によってはやり直しになってしまいますが、野丁場では全体のスケジュールが細かく決められているため、やり直すと工期に大きな影響を及ぼします。野丁場の左官職人は、仕上げの精度とスピードを両立させる必要があり、高い技術力が求められるのです。
・一般住宅や小規模なアパート(町場)
一般の住宅では、塗り壁などの仕上げ作業を行います。こちらは多くの方がイメージされるとおり、コテを使って漆喰や珪藻土、モルタルなどを塗って、床や壁を作り上げるのが基本です。
野丁場と同様に高い制度が求められるのに加え、デザイン性も要求されます。その分、左官職人のセンスや技術力を存分に発揮できる、とても魅力的な仕事です。
■左官職人の歴史と語源~なぜ「左官」なの?
(引用:明治時代初期の左官の様子|歌川国輝「衣喰住之内家職幼絵解之図」|実業史錦絵絵引 渋沢栄一記念財団HPより)
ここまで、左官の仕事について見てきました。そもそも、壁を塗る仕事や職人のことを、なぜ「左官」と呼ぶのでしょうか。語源には諸説あるものの、以下の3つが有力説だと言われています。
1.官職として与えられた
平安時代には、宮殿の建築を手がける職人に対して、階級をつけたうえで出入りを許可していました。このうち、「属(さかん)」という壁塗り職人の役職に、「左官」の漢字を充てたとされる説があります。
2.大工を右官と呼んでいたから
建築物の骨組みを手がける大工のことを、昔は「右官」と呼んでいました。大工と壁塗り職人はつながりが強かったために、大工の「右官」に対して壁塗り職人が「左官」と呼ばれるようになった説もあります。
ただし、大工を「右官」と呼んでいたと証明できる文献が確認されておらず、俗説と言われています。
3.古代の階級の名残
奈良時代には、「木工寮」という組織が宮殿の建築に携わっていました。この組織の階級のなかで、壁塗り職人の階級にあたる「属(そうかん)」が訛り、「さかん」へと変化した説が最も有力だと考えられています。
■堺市の左官業者城工業では左官職人募集中!
左官工事の専門業者である城工業では、現在左官職人として一緒に働いてくださる方を募集しております。
全国の左官職人の平均年齢が60歳を超えている中で、城工業の平均年齢は30代!10代の職人が1人、20代が3人、30代が1人と若い世代が多いのが特徴です。もちろんベテラン社員もおり、40代や50代、さらには75歳の超ベテランまで在籍しています。
仕事も野丁場から一般住宅のデザイン左官まで、幅広い現場を手掛けているので、左官職人として必要な技術はすべて習得可能です。「一切妥協しない施工」を強みとしており、お客様にとって最適な壁材やデザインを提案し、施工までできるよう指導します。経験や学歴は問わず、未経験でも先輩社員がゆっくりと指導しますので、これから左官職人として仕事に挑戦したい・高い技術を身につけたいと考えている方も、安心してご応募ください。
不安な点があれば、どうぞお気軽にご連絡ください。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。